今回は保険代理店で働く保険営業マンのノルマについて解説します。
保険営業マンの収入
保険営業マンのノルマについて知るうえで、まずは収入について理解する必要があります。
保険営業マンの収入は一般的に下記式により計算されます。
収入=契約した保険料×手数料率
※今回の記事では手数料率を15%として解説します。
例えば、1年間に契約した保険料(年間収保)が3000万円の営業マンがいたとします。
そうするとその営業マンの年収は450万円(3000万円×15%)になります。
代理店に就職して間もない営業マンはお客様がいなくて契約がないため、自分で稼げる収入はゼロということになります。
しかし、会社に就職しているのに給料がゼロというわけにはいかないので、最初の頃は代理店の社長や先輩が稼いできた収入の一部が新入社員に給料として払われるようなイメージになります。
いずれ新入社員が代理店の戦力になってくれると期待し、先輩社員が新入社員に初期投資しているような感じです。
あたり前のことですが、代理店は新入社員が自分で自分の給料を早く稼げるようになることを望みます。
社員が自分の給料を稼げるようになると、その社員の給料になっていた分の収入が代理店として他のことに使えるようになるわけですから、当然のことですよね。
ここまで読んで、「保険業界は厳しすぎる」と感じる方は、他のもう少し楽なお仕事を探した方が良いかと思います。
ノルマ設定例
例えば、ある代理店の社長が新入社員に3年後には月収30万円になってほしいと考えていたとします。
この場合、年収360万円ですから、逆算すると、3年後には年間収保が2400万円になっていてほしいということです(2400万円×15%=360万円)。
3年後に2400万円ということは、入社してから3年間、毎月約66.6万円の新規契約を取らないといけない計算になります(66.6万円×36カ月=約2400万円)。
自動車保険の1契約あたりの保険料が10万円だと仮定すると、月に自動車保険の契約を6~7件取らないといけないことになります。
このような代理店では、「月に自動車保険を7件契約」というのが新入社員に設定されるノルマになるでしょう。
ノルマをクリアできない場合
例えば、入社後3年経った営業マンの年間収保が1000万円だったとします。
この営業マンの自分で稼ぐ年収は150万円ですから、このような営業マンには3年経ってからも会社が多少の援助をしなければいけないことになります。
このような営業マンが営業以外の部分、例えば事務処理や事故対応などで会社に貢献できるのであれば仕事を続けることができますが、そうでなければこの営業マンは居場所を失うことになるでしょう。
厳しい言い方ですが、保険営業は成績(結果)がすべてです。
数年掛けても会社が期待していたノルマをクリアできないようであれば、その営業マンはこの代理店から退場するしかないでしょう。
仕事は向き不向きがありますので、辞める勇気も大切です。
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保険会社の期待に応えるためのノルマ設定
ノルマの設定方法は代理店により異なりますが、保険会社の期待に応えるためにノルマ設定するケースもあります。
例えば、保険会社が新商品を出したとします。
保険会社は新商品の販売実績を出したいわけですから、代理店がたくさん契約を取ってきてくれることを期待します。
代理店の中にはその期待を無視する社長もいますが、保険会社の思いに応えるため「今月は新商品を10件契約」というノルマを設定するような社長もいます。
このようなノルマを設定し代理店が達成すると、保険会社は代理店に感謝し、お互いがビジネスパートナーとして良い関係を築いていくことができるでしょう。
最後に
仕事としてノルマが設定され、それをクリアすることができなかった場合、その社員は会社の中に居場所を失うのは保険業界だけではなくどの業界でも同じでしょう。
ただ、保険営業マンのノルマ設定は自分の収入と直結している部分があるので、そのあたりは保険業界特有のものかもしれません。
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